KUUGA: 空我
KUUGAとは?
  • 松田 光秀 (sha256:a4687bae0b697e356302b3b9fe73495c78bd8ab3aa0ffcebee2dd3e7b01f5e07)
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Posted: 2025-08-18 19:40:36
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Main Content

要旨

第一論文の枠組みを保ちつつ、フルーリオの等式

解析に依存しない“規準化原理(宇宙の至宝規準)”として採用し、二点導分の統一、PBW 型標準形、Φ系の構造列 、二種の Φ-階乗・Φ-二項、二側版高階積、付値非減少性までを純代数で完結させる。

0. 記号表

1. 二点導分の統一表示と一次積の分解

定義 1.1(統一二点導分)

代表例:Φ系 、F系

命題 1.2(一次積の分解)

2. フルーリオ代数学 と PBW

最小仮定 は可換 -代数で

定義 2.1(交叉積への二点 Ore 拡大)

生成元 と関係式

定理 2.2(PBW 型標準形)

仮定: は自己同型、 は可換、 による重複簡約が閉じる。

結論: として -自由。基底

3. 宇宙の至宝規準とその一意性

定義 3.1(宇宙の至宝規準)

— 解析結果を用いず、位相格子 を固定する“座標合わせ”として機能する。

定理 3.2(規準化の一意性)

を満たす のうち、 を最小にするものは

。よって 最小は で与えられる。□

系 3.3(Φ系の構造列の確定)

すなわち 。特に 。 (計算は より一行。)

4. Φ-階乗・Φ-二項・高階積(純代数)

定義 4.1(二種の Φ-階乗)

定義 4.2(Φ-二項係数; 由来)

定理 4.3(高階積;Φ系の二側版)

任意の多項式 に対し

:一次分解(§1.2)を反復し、構造列 に付随する二項係数で整列する純代数的帰納。□

系 4.4(固有方程式の初期条件)

, では より 自由。

5. スケール共変性と F–Φ の“構造対応”

命題 5.1(一般スケール共変性)

任意の に対し、 とすると

(計算: は共役で不変。)

命題 5.2(多項式表現)

-加群:

命題 5.3(F–Φ の構造対応:パリティ分解)

)で

よって F 系は各パリティ上で 型の Δ に落ちる(係数 )。

:標準の Φ()へは係数の再規格化・底変更を併用して比較する(厳密同型ではなく“構造対応”とする)。

6. 付値:黄金素数・共役と具体例

命題 6.1(付値非減少性)

。黄金素数 に対し

理由 は係数に単元 を掛けるのみ(付値不変)、 は係数付値に影響せず、差分で落ちない。

補足 6.2(共役黄金素数)

に対して同様:

例 6.3(形式級数の成長条件の保存)

を満たすとき、 の係数 を満たす。

理由(係数は単元倍)で線形結合されるため。

7. 底変更の普遍性

命題 7.1(普遍性と圏同値)

任意の底 に対し構成される代数 加群圏は同値である。

構成-作用の生成元写像で を指定し(スケールの再パラメータ化)、 はスカラー により と対応付ける。 宇宙の至宝規準により の選択が一意に固定され、位相格子・記法・構造定数が標準化される。

8. 例(Φ系の低次)

結語

宇宙の至宝規準は新定理ではなく、代数全体の座標合わせである。この一点の採用により、構造列 、二種の Φ-階乗・Φ-二項、二側版高階積、スケール共変性、付値非減少性、底変更の普遍性が、解析抜きで統一・簡潔に確立された。

参考文献

  1. P. M. Cohn, Algebra, 章:Ore extensions/crossed products(標準参考)
  2. J. C. McConnell & J. C. Robson, Noncommutative Noetherian Rings, 章:Skew/Ore extension
  3. J. Neukirch, Algebraic Number Theory, 章:単元・付値・イデアル(付値の基礎)